こんにちわ、毎日のスキンケアもたまにサボってしまうりんりんです。
肌トラブルは赤ちゃんじゃなければどの世代でも起こりえます。
常に卵肌の人なんてそうそういませんよね。
皆さんはどんな肌トラブルにお悩みですか?
イボ?シミ?ニキビ?赤み?乾燥?脂?黒ずみ?
ぱっと思い浮かんだだけでもこんなにたくさん!
実はヨクイニンにはイボ以外にも肌トラブルに効果があると言われています。
今回はそんなヨクイニンが本当に効く肌トラブルは何なのか?解説していきます。
この記事ではイボに対する効果のほか、シミやニキビと言った肌トラブルにもヨクイニンが効くのか薬学的に見ていきましょう。
記事を読み終わったころにはヨクイニンマスターになり、肌トラブルに合った使い方ができるようになりますよ!
ヨクイニンの適応はイボ(尋常性疣贅)

イボ(尋常性疣贅)って何?
医学用語で「じんじょうせいゆうぜい」と読みます。この記事ではわかりにくいのでイボとします。
イボはヒトパピローマウイルス(以下HPVとします)が原因となる皮膚疾患です。
蛇足になりますが、子宮頸がんもこのHPVが原因となるためワクチンを接種したほうが良いと言われています。今回は子宮頸がんとは話がそれるので置いておきます。
じゃあイボの原因がHPVなら治療薬を使えばイボ治るんじゃない?
正解です。
でも治療薬はまだ開発段階なのです。
ワクチンは治療薬より早く作ることができます。
しかし治療薬はワクチンより作るのが難しいのです。時間も治験を入れるので相当かかってしまいます。
ただし薬ではなく外科的に切除すれば治すことができるのが現状です。
イボを漢方で治すメカニズム
ヨクイニンが特異的にHPVを倒す作用はありません。
化学的に証明されているのは、免疫系の細胞を増やしてくれるということです。
ただし、これもかなり細かいところになります。
具体的には
「白血球分画の有意な変動はないが、NK活性細胞とMHC非拘束性細胞障害性T細胞の比率が増加した」
ヨクイニン錠コタローIFより
と試験結果が得られています。
難関な言葉が出てきましたね。
簡単に言うと、
「白血球は増えていないけど、白血球の一部であるリンパ球のさらに一部の免疫系を活性化させるような細胞は増加していたよ。」
と言い換えられます。
免疫系全体的な向上はないけれど一部分は強化することができたみたいですね。
これだけではHPVに確実に対抗できるとは思えません。
以上が化学的根拠になります。
しかし漢方は西洋薬よりはるかに歴史があるものです。
昔から経験的に使われてきて、よくわからないけど効果があった!という曖昧な表現を用いることもしばしばあります。
ヨクイニンも昔から肌トラブルに使われてきて効いてきたからこそ、今も使われているのです。
他の肌トラブルへの効果

ヨクイニンの大まかなメカニズムは理解できましたね!
HPVのようなウイルス性のイボに効果を発揮すると言っても免疫系が完全に向上していくわけではないのですが微妙なところですが。
でも全く免疫系に効果がないわけではないことはわかりました。
その他の肌トラブルはどうでしょう。
老人性イボ
このイボもウイルス性のイボと同様に扱われる傾向があります。
老人性のイボは脂漏性角化症と分別されウイルスは関係がありません。
それに関して啓発する論文が投稿されています。
ヨクイニンには脂漏性角化症の適応はなく、有効性を述べた論文はなかった。
ヨクイニンの脂漏性角化症(老人性疣贅)に対する有効性の文献的検討 林信和,川端康浩
この論文では日本で販売されているヨクイニンの適応と老人性イボについて有効性を調べた論文をまとめています。結果としては老人性イボに有効な文献的根拠はなく、ウイルス性と老人性で混同しないように啓発をしています。
→老人性イボには効果なし
シミ
シミの正式名称は老人性色素斑と言います。
紫外線から皮膚が癌化するのを防ぐためにメラニンが皮膚へ供給されるのです。
実はありがたい反応なんですね!
あれ、また老人性?
そうなんです、ウイルスの関係は全くなしです。
でも厄介なのが、この老人性色素斑も隆起してイボのように見えるのです。
だからイボと言われるとヨクイニンが効くように思えますよね。
前述しているとおり、ウイルス性ではないので効果があるという根拠はありません。
→シミには効果なし
ニキビ
ヨクイニンには水の分布を調整し、炎症や熱を抑える作用があります。
免疫系の少々の活性化はここでも利用できるでしょう。
ニキビは毛穴に炎症が起こり、膿がたまることで悪化していきます。この炎症をやわらげてくれることでニキビに多少の効果があるでしょう。
しかしヨクイニンだけでは治療として効果は希薄です。
あくまでプラスアルファの使い方になるのでにきびへの漢方治療としては、桂枝茯苓丸加薏苡仁として使われています。
→ニキビには多少効果あり
https://phrinrin.com/kampo-for-acne/しわ
しわは肌の老化現象により出てきます。
加齢による肌自体の弾力や保湿力の低下。紫外線などの外的ダメージとしわの原因は様々です。
つまり老人性のものと簡単に言い換えられるわけです。
ここまでくれば老人性=効かない とわかります。
ただ、あえて全く効かないとは言いません。
ヨクイニン自体には水分調整の作用があるため、保湿に少しばかり影響があるかもしれないためです。
→しわにはほぼ効かない
副作用

安全性の高い漢方ですから特記すべき副作用はありません。
あえて書くとすれば過敏症と消化器症状。
いずれも頻度不明なので限りなく0に近いと言えます。
過敏症はどの薬や漢方でも起きえるアレルギーです。
皮膚のぼつぼつや息苦しさが出てきたら受診をしてください。
消化器症状は下痢や胃のむかむかなど。
漢方は一過性の下痢を初期に起こすこともあります、継続した下痢の場合は中止しましょう。
吸湿しやすい生薬のため、濡れた手で触ることや湿度が高いところに放置しないこと。
小児にも用量をきちんと守れば安全に使えます。
まとめ

- ヨクイニンの適応はウイルス性のイボ
- 老人性の肌トラブルには原則効かない
- ニキビにはプラスアルファで効果を発揮
- 吸湿性には注意
ヨクイニンマスターになれたでしょうか?
イボも種類があって見た目だけでは素人判断でウイルス性だからヨクイニン使おうっとは中々難しいと考えます。安易に肌トラブルだからとヨクイニンを使うのはNGです。
ではなぜこんなにも世に出ているか?
それはメーカーの戦略でもあります。
副作用少ないし、肌トラブルなんて誰でも抱えているから売れるだろうと。
製薬メーカーも薬が売れなければ研究できませんし潰れてしまいます。
漢方の本質を理解して、本当に効果があるものを使いましょう!
ではでは~。