こんにちわ、りんりんです。
コロナ禍でストレスフルな毎日ですが皆さんは胃腸の調子はいかがですか。
胃腸は非常に敏感な臓器です。
胃腸自体の病気のほか、食べ過ぎやストレスで不調になりがちです。
そんな不調な胃腸に「太田胃散いいくすりです」で有名な胃薬使っておこうかなと言う人も多いんじゃないですか?
使う前にこの記事の解説を見ておきましょう。
どんな効果があってどういう使い方ができるか?
この記事を読み終えるころには太田胃散マスターになっているかもしれません!
太田胃散の成分は生薬+西洋薬
太田胃散は漢方と思われがちですが、実は西洋薬も混合されています。
生薬
芳香性健胃と呼ばれる生薬が含まれています。
特に陳皮、桂皮、丁子は医療用漢方にも含まれる生薬です。
芳香性健胃はさわやかな香りと消化不良や胃腸炎を改善してくれる作用があります。
さらに太田胃散にはl-メントール(ハッカ)を添加することで清涼感をプラスしています。
西洋薬
西洋薬として使われる成分も含まれています。
制酸作用+粘膜保護作用の2点効果を期待できます。
医療現場で実際使われているものを例にとってご紹介しますね。
- 炭酸水素ナトリウム
…重曹:出過ぎた胃酸の中和 - 沈降炭酸カルシウム
…カルタン:現在ではリン吸着で使われている - 炭酸マグネシウム
…有名なマグミットは酸化マグネシウム、下剤としても使える - ケイ酸アルミニウム
…アルミニウム粘膜保護というとアルサルミンがあるけど少し違うが効果は類似。酸中和+粘膜保護作用もある。
ダブルパンチで胃腸へ効果抜群

生薬の力で胃腸を整える+酸中和剤で出過ぎた胃酸で胃の荒らしを予防する
というのが太田胃散の全容です。
おまけで香りづけのl-メントールと消化酵素のヂアスターゼが添加されています。
他の胃腸薬との併用

有名な胃腸薬との比較をしてみましょう。
正露丸
独特なにおいのする正露丸ですが厳密にいうと胃より下部の腸に効くお薬です。
腸がなんらかの原因で不調になり下痢や腹痛を催したときに使えます。
正露丸に関してはこちらの記事で詳しく書いています。
では併用は?
成分が全く違うので可能です。
腸の調子が悪い+胃のむかつきもある場合は使っても良いでしょう。
西洋薬との併用
元々、前項4つに該当する西洋薬成分を服用している人は併用は避けましょう。
過量投与になる可能性が出ます。
太田胃散に含まれる成分量は医療用と比べれば少なめです。
しかし医療用の最大投与量で既に内服している場合は即過量投与になってしまいます。
自分が飲んでいる成分が良く分からない場合は薬剤師に必ず相談しましょう。
漢方との併用
医療用で使われる生薬との重複は陳皮・桂皮・丁子に注意です。
したがって胃腸系の漢方を使う際は注意が必要です。
注意点

重複投与
前項でも出てきましたが、同成分の重複は副作用の発現率の上昇につながるため注意です。
わからないことは自分で判断せずに薬剤師に相談してください。
薬のプロであれば一発で判断が付きます。
相互作用
西洋薬成分が時として悪さをすることがあります。
特に金属製の成分はニューキノロン系やテトラサイクリン系の抗生剤と併用することで吸収阻害が起きて、抗生剤の効き目が弱くなってしまうことがあります。
抗生剤以外でもカリウム吸着剤やビスホスホネート製剤と呼ばれる骨代謝改善薬も注意が必要です。
小児
8歳未満は服用できません。
8-14歳であれば服用できますが、大人と違って減量が必要になります。
付属の添付文書を読んで用量を調節しましょう。
現代では食の欧米化により脂の摂取量が子供でも増えています。
そのため胃腸不良に陥る子供にも適宜使えることがありがたいですね。
まとめ

- 太田胃散は生薬+西洋薬
- 生薬は芳香健胃で胃腸を整える
- 西洋薬は制酸作用で胃酸の分泌を抑える
- 併用には重複と相互作用に注意
- 特に抗生剤の一部は効き目が落ちることがある
今回は有名な太田胃散について解説してみました。
とりあえず胃の調子悪いし、飲んでおこうかと思ったときに、
少しでも太田胃散のことを理解しているといないとでは治療効果が変わってきます。
相互作用に関しては、せっかくのほかの治療が台無しにならないようにしないといけません。
一番簡単なのは薬剤師に相談すること。これにつきます。
ではでは~