感染への漢方

麻黄湯のすごい効果とインフルエンザ

maoto

こんにちわ、りんりんです。
少しずつ寒くなってきて風邪引きさんが増えてきそうですね。
この記事では麻黄湯について解説していきます。

名前負けしない効果を是非知って下さい。

まずは適応です。どんな症状に使えるでしょうか?

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<適応>添付文書を少し簡略化しました。

症状

悪寒、発熱、頭痛、腰痛、自然に汗が出ない。風邪の初期。
体力充実の実証タイプで寒気が強いひとへ。

具体的な病名

感冒、インフルエンザ(初期のもの)、関節リウマチ、喘息、乳児の鼻閉塞、哺乳困難

構成生薬を紐解いてみます。

構成生薬
生薬名読み組成量薬能
杏仁キョウニン5.0 g止咳
麻黄マオウ5.0 g発汗、止咳
桂皮ケイヒ4.0 g理気
甘草カンゾウ1.5 g緩和
ツムラ麻黄湯7.5 g中

味やにおいなどといった性状

味:わずかに甘くて渋い
におい:漢方特有のにおいだが臭くはない・・・
添加物:ステアリン酸Mg、乳糖、ショ糖脂肪酸エステル

甘草と桂皮による甘み麻黄の渋みが痕を引くイメージですが、いずれも僅かなものなので、そこまで気にはならないでしょう。
においは生薬特有のものです。漢方って感じがしますね。
添加物には乳糖が入っているので乳糖不耐症の方は注意です。
お子様も注意が必要です。

生薬の薬能

麻黄湯の生薬から見たポイントは2つあります。
発汗と止咳です。
<発汗>
麻黄と桂皮により発汗を期待できます。
風邪の初期では病邪が体内に入ることで身体は防衛反応として発熱をしますが、すぐには応答できません。
そこで漢方がサポートすることで、発熱を促します。
熱くなった身体の表面では発汗作用が働き、気化熱で冷まそうとする力が働きます。

<止咳>
麻黄と杏仁には咳止めの作用があります。
咳は気道内部のバイ菌を外に出そうとする防衛反応です。
しかし、この咳を立て続けに行うことで体力は大きく消耗してしまいます。
また、咳き込むことで呼吸が荒くなり体内の酸素化も悪くなるでしょう。

実際どうやって使うの

nayami

風邪の初期症状

麻黄湯が使える患者さんは限られます。
前項にもあります通り、体力充実で汗が出ていない人
裏を返せば、痩せた高齢者で汗が出ている場合は証が違ってきます。

若くて日頃バリバリ活動している人が初期の風邪に運悪くあたってしまったときに短期決戦の意味で使える漢方です。

https://phrinrin.com/cold5/

インフルエンザ

初期のインフルエンザに麻黄湯は適応があります。
麻黄・桂皮・甘草には基礎実験において抗インフルエンザウイルス活性があることがわかっています。
細かい作用機序は省略しますが、生薬ごとに異なるメカニズムでインフルエンザに効くというのは大きな意味を持ちます。

・複雑な作用をするということは耐性化が起こりにくい。
・多方面でのアプローチで強力な効果を発揮する。

上記2つがインフルエンザに対して適応が取れた根拠になります。

また、急性期を過ぎた慢性期では竹茹温胆湯を使用することができます。
補助的な治療にはなりますが、適応があります。

https://phrinrin.com/t091-cough-and-insomnia/

副作用

注意
麻黄は下記患者さんに注意

・胃腸が弱った虚証タイプ
・循環器系の病気を持っている
・排尿障害がある
・甲状腺機能亢進症

麻黄に含まれるエフェドリンは交感神経を刺激するため、
虚証タイプの人や循環器系の病気を患っている人などには慎重に投与する必要があります。
自分の併存疾患や血圧などのバイタルサインは把握しておきましょう。

甘草は下記患者に注意

・偽アルドステロン症
 →甘草の重複により起こりやすくなります。
・低K血症:これも上記のとおり
こちらの記事に詳細ありますので是非
・ミオパチー

まとめ

まとめ

・初期の風邪で体力があり、咳と筋痛があり、発汗なしの人には麻黄湯
・インフルエンザの初期には麻黄湯
・3つの生薬が抗インフルエンザ活性を持っている
・麻黄と甘草の副作用には注意

冬場の風邪に向けて麻黄湯、活用してみてくださいね。
ではではこのへんで~~。