こんにちわ、りんりんです。
冬場に多い風邪の症状として下痢が挙げられます。
この記事では、下痢に使える漢方を4つ選出しました。
下痢をしてしまうと、トイレと寝室の往復になり精神的にもかなり苦痛を
強いられます。
そんなときにも漢方は体をサポートする上で有用です。
五苓散

下痢や胃腸炎でおしっこが少なくなった人向けの漢方です。
五苓散は5つの利水生薬で構成され、体の水分の調節をしてくれます。
対象の証は中間なのでどなたにも使えます。
五苓散を使う際のポイントとしては、おしっこの減少です。
下痢とは一見無関係のように思われますが、そんなことはありません。
下痢をすると水分や体内にある電解質がかなり喪失されます。
体内の水分が減れば相応のおしっこも減ります。
五苓散は利尿剤として使われますが、本来の作用は利水剤。
すなわち、体内の水分バランスを整えてくれるものです。
体内の水分が減る傾向にあれば、五苓散は水分の保持に働きます。
もちろん、むくみがあって水分過多の状態ならば利尿作用を発揮します。
このようなバランスを整えてくれることを恒常性の維持とも言います。
西洋薬ではなかなか狙えにくい作用なので漢方ならではの作用です。
半夏瀉心湯

醗酵性の下痢や消化不良には半夏瀉心湯が効果的です。
対象の証は中間なのでどなたにも使えます。
醗酵性の下痢とは何でしょうか。
腸の中には無数の細菌が生息しています。
そんな細菌が活動して食物を分解することを発酵といいますね。
本来であれば食物は腸管内でうまく吸収されて、栄養として体の元になりますが、
ストレスやなんらかの影響により腸管の吸収効率が悪くなることで、
食物が残り、細菌により発酵が進みます。
そうすると、腹部膨満といったガス溜まりができたり、
最悪消化不良の下痢が生じてしまいます。
これらの状態に効いてくれるの半夏瀉心湯です。
主には消化に必要な「気」を補充したり拡散することで、
消化を助けてくれます。
啓脾湯

痩せていて胃腸が元々弱い人の下痢や消化不良には啓脾湯がおすすめです。
対象の証は虚証です。
構成生薬の中に水分調節してくれるタクシャ、ブクリョウが含まれる他、
特徴的な生薬としてレンニクとサンザシが挙げられます。
レンニクは下痢止め+滋養強壮作用もあります。
サンザシは消化不良と食欲不振に効いてくれます。
体力が落ちた人へ使えるオールマイティな消化器系漢方と言えますね。
真武湯

冷えからくる下痢や胃炎に用いるのが真武湯です。
こちらも啓脾湯と同じく体力が落ちた虚証の人向けになります。
特に冷えが強い場合は真武湯が適応です。
真武湯には体を温める作用のある生薬であるブシとショウキョウが構成されています。
これにより下腹部から体を温めて下痢を止めます。
高齢者だけでなく、体力の落ちた女性にも使いやすいですが、
ブシが含まれているので妊婦授乳婦は注意が必要です。
まとめ

今回は下痢に焦点を当てて漢方を選出、解説していきました。
感染性腸炎などの下痢になると、体力的にかなり辛いですよね。
夜は眠れないし、なによりもトイレが必要になります。
そして脱水になったときに必要なのは水分補給です。
まずは水分補給。電解質もしっかり補給できるようなスポーツドリンクを飲みましょう。
食中毒などでは細菌性の下痢になるため、場合によっては抗菌薬も必要になってきます。
症状改善が見込めないときはすぐに医師へかかるようにしましょう。