おなかへの漢方

大建中湯と小建中湯の違いは?

建中湯

こんにちわ、りんりんです。
今回の記事は薬剤師向けかもしれません。
大建中湯は非常に有名な建中剤です。
よく「大建処方しておいてー」とか「大建でお腹動かさないとね」という会話を耳にします。
大建があるなら小建もあるのかなと疑問に思いませんか?

あるよ!

小建中湯も実在します。大建中湯の弱いverですと言いたいところですが全く違うので、
今回はその違いを解説していきます。
ちなみに大建大湯や大建小湯はありませんのであしからず。

構成生薬

小 建 中 湯大 建 中 湯
芍薬(補血)乾姜(温め)
桂皮(温め)人参(補気)
大棗(健胃)山椒(温め)
甘草(健胃)
生姜(健胃)
膠飴(補気)膠飴(補気)
構成生薬の比較

大建中湯の方が、小建中湯のver upだから生薬もいっぱい含まれているでしょうと思いませんでした?
実は大建中湯の方がシンプルでした。
特筆すべきは共通の生薬はほとんどないこと。
唯一といえば生姜・乾姜が近いですね。

小建中湯は実を言うと桂枝加芍薬湯膠飴を足しただけの漢方です。
気血どちらも補充し身体を温めながらお腹を整えるのが小建中湯の生薬たちです。
芍薬と甘草は足のつりに有効な芍薬甘草湯にも含まれる生薬ですね。

大建中湯は身体をしっかり温めて気を補充する生薬で構成されています。
特に人参は滋養強壮にも使われますが、漢方では胃腸の調子を整えるものとして有名です。

効能効果

薬膳

漢方ごとの効能効果を見ていきましょう。
生薬うんぬんよりも使い分けがはっきりわかると違いが明確になりますね。

小建中湯

虚弱体質で冷えや腹痛を伴う以下の症状
小児虚弱・慢性胃炎・夜泣き

大建中湯

腹が冷えて痛み、お腹の張り感がある。

共通点は?

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さて上記のことから、共通点を見出します。
まずは建中湯の意味を確認しましょう。

建中とは
中を建てる=お腹を整える
と読み解くことができます。
中医学では中=上部消化管なので脾や胃にも相当しますが今回はお腹で統一します。

適応からもお腹を整えることがわかります。

使い分けは?

比較

小と大の建中湯ですが、簡潔に言うと

小建中湯虚弱で疲労が強い人小児向け

大建中湯お腹の張りがあり、お腹の動きが悪い成人向け

になります。
ただし、どちらも子供専用・大人専用ではありません。
その人の証や状況に合わせて使い方は変わります。
例)
・消化器系の周術期でお腹を動かしたい小児→大建中湯
・疲労困憊、神経性の胃炎や便秘がある大人→小建中湯

 

まとめ

まとめ
  • 大建中湯と小建中湯は全く構成の異なる生薬からなる
  • 小建中湯は小児や疲労困憊の大人へ
  • 大建中湯は周術期など冷えで弱ったお腹を動かしたいとき

大建中湯が有名すぎて小建中湯は少し霞み気味?かもしれませんが、
どちらも建中湯としては良い仕事をする漢方です。
使用目的に合わせて使いましょう~。
では~。