病院薬剤師

病院薬剤師の苦悩7選とその対策

こんにちわ、りんりんです。
病院薬剤師は意外と狭き門になります。というのも、
欠員補充が基本だからです。
僕らは6年制序盤世代だと4年制薬剤師が2年間就職しなかったぶん
就活は楽だったのかもしれません。しかし10年経った今は違います。

そんな頑張って入職して実現できた病院薬剤師が働く上での苦悩と対策について
10年働いた僕が書いてみます!

この記事を読むと・・・

・病院薬剤師のモヤモヤとした苦悩が晴れる
・苦悩に対してコッソリ対策して負のスパイラルを断つ
・自分がどんな悩みを持っているか再確認できる

①パワハラ先輩が怖い

病院薬剤師だけではなく、一般企業や薬局でもいつかは出くわす事例です。
パワーハラスメントはありがちですが、心を壊しやすいので1番最初に挙げました。
人間の敵で一番怖いのはやはり人間です。

周囲に関係なくパワハラ

誰に対しても容赦なく言ってくる人がこのタイプ。
「若い時は尖っていた」と呼ばれるような人に多いので、
意外と家庭に入ったり、育児するようになったりで勤務を休んだりすると丸くなることもあります。
でもそれは将来的な話であって、そうなる確証はありません。

本来であれば、対象となるパワハラ先輩に対してトップダウンで指導してもらうのが常套手段ですが、仕事ができる故に厄介。
そのポストを外すことができなかったり先輩に対しても容赦なく口答え、もしくは泣くという手を使うこともあります。

パワハラ先輩の泣くという手段はさらに上司にむかって使う手段です。
これは非常に厄介で、先輩の上司は泣かれることによって一気に感情移入してしまいます。
そうするとパワハラ先輩が正解なのだと思い込みやすいのです。

部内で誰も手におえていないのであれば、なるべく関わらないようにするしかないです。
最小限の関わりにして逃げましょう。

特定の人物だけにパワハラ

自分だけに強く当たられる。
後輩のあの子には怒鳴っているなど。

前項は分け隔てないのにこちらは本物のパワハラ。
明らかにターゲットにしてきて嫌っている。
人間同士なので好き嫌いが生じてしまうのは仕方ないことですが、仕事と割り切るのが社会人です。
でもそれができない人もいます。

嫌われる原因を探すのも一つの解決策です。
でも一度ターゲットにされると永遠にネチッコク刺されることもあるので、和解策は効率的ではありません。
役職者を使って解決するほうが良いです。

○具体的にはどのようなパワハラを受けているか?
○それによりどんな影響が出ているか?

部長職はメンタルダウン者が出ると管理不行き届きの烙印を押されます。
診断付きで退職しようものなら管理責任は確実に問われるので、どうにか対策しようとします。
それでも動いてくれない場合、その職場からは逃げたほうが良いでしょう。
心の健康を害されては良い医療はできません。

②超絶ブラック

ブラック企業は残念ながら世間に割と存在します。
職員をただのコマとしてしか使っていない、代わりはいくらでもいると言ったように。
僕は病院勤務しか経験がありませんが、特に病院全体がブラックだと看護部の離職率も
相当激しかった
のを思い出します。

仕事量が多すぎる

薬剤師が10人しか常勤していないのに、当直や病棟・セントラル。
やり甲斐は相当あるじゃん!まさに病院!
と思われがちですが、それは搾取のほか何でもありません。

業務を遂行する上では適正な常勤人数があります。
セントラル業務だけであれば最小限の人数で良いでしょう。

特に病棟や外来業務は薬剤師の介入の幅が大きく変わってきています。
病院によって大きな差が出ているのも現実です。

学会発表ではこんな取り組みやってますよ〜という先進的な報告も多数あり、
自ずとやっている施設が増えれば加算も付いてきます。

ただし業務が増えれば、部員数も増えなければ一人一人の負担は高まるばかり。
本来であれば管理職が増員をかけて適正なリクルートを行うべきです。

それがされていない場合は逃げる(転職)しか道はありません。
同じ施設にいても搾取されて自分のやりたいことは結局できずに人生が終わってしまいます。

残業が多すぎる

施設のために自分の労働時間を捧げているのに残業代が出ない(残業を付けない風潮も含む)は納得いきませんよね。
一般企業では36協定という時間外労働に対するガイドラインが存在します。

年間360時間以上の残業は罰則が設けられています。
つまり1ヶ月に30時間以上は残業ができないのです。
近年までは医療現場は緊急時の対応もする必要があるため、36協定なんて無視無視なんて風潮でしたが、医師の働き方改革のおかげで完全に無視できなくなりました。

残業を付けないために、勤怠を先につけてあとはサービス残業する!
なんて方法もありますが、これは論外です。

労基が入ったときに勤務外にも関わらずカルテの記録があると矛盾が生じます。
病院側としては一発でアウトとなります。

この対策としては、
自分でコントロールできる仕事はコントロールしましょう。
例えば、指導記録は自分がこなせる人数だけ指導に入るなどなど。
病院勤務で残業を頑張ったとしても年収はそこまで変わりません。
基本給が低いので残業代も低いのです。
もちろん時間数をかければ残業代は入りますが、その分自分の時間が犠牲になります。
それならば副業やキャリアアップの勉強に時間を費やしたほうが絶対に自分のためになります。

離職率が異常

入職して2−3年で何人の同僚が退職しましたか?
毎年退職者が出ているような職場はかなり危険です。
離職率と何が原因で退職しているかもよくよく調べてみてください。

退職の理由がメンタルダウンであれば、ダウンさせる原因となる人が継続して仕事を
しているかもしれません。
それがいったい誰なのか。
要注意人物をリストアップするのが良いでしょう。
新人のうちは全員が先輩です。同期がいれば情報共有してください。
残念ながら同期がいない場合は年齢が近い若手の先輩と仲良くなって情報を仕入れましょう。

離職率の高さは環境要因・人的要因など多くの要因が混ぜ合わさった結果、
職場改善もなく退職するしかない状況に追い込まれるという残念なことです。

同僚と徒党を組んで問題点を上司に告白して変化があれば、働きやすくなるでしょう。
しかし上司もポンコツで何も変わらなければ、転職しかないのです。

当直明けで帰れない

身体に負担がかかり最悪健康被害にもなりかねない危険性があるのがこれです。
夜勤の契約にもよりますが、夜勤という名前なのだから午前中には帰宅が一般的です。
医師の場合、夜勤からの翌日日勤という修羅の道が待っているのですが勤務体系が違うので例外とします。

午前中に帰れるはずが、セントラルから中々抜けることができない。
特に若手のうちは先輩に「もう帰っても大丈夫だよ!」と言われるまでは帰れません。
自ら「もう帰りまーす」なんて強メンタルではなければ言えませんよね。

職場に十分人数の薬剤師がいなかったり、先輩の声掛けが少ないと帰宅するのが難しくなります。
職場環境の改善がまず第一ですが、病院全体の働き方改革も必要となってくるでしょう。

③給料が低い

給料が低いのは業界で有名な話です。
初任給を薬局やドラッグストアと比較してしまうと愕然とします。
10年経ってみるとマネージャー業務をやっている薬局勤めの友達と数百万も年収差が出てしまうのも普通です。

基本給が一般職並

病院の場合、新卒初任給で20万を割ってしまいます。
もちろん病院によって差はあります。
しかし当直や残業手当、少ない住居手当などを追加しても薬局薬剤師の年収には勝てません。

しかし病院薬剤師にも希望があります。それは部長職につくことです。
部長職は概ね年収1000万を超えることができます。勤続年数と基本給と管理者手当でギリギリってとこでしょう。
一般職と異なるのは部長職は外部の仕事が多いこともあります。
講演会での座長や執筆などなど。
そういったアルバイトのようなものが意外といい収入なのです。

部長職への難易度はかなり高いので正直、万人がなれる可能性はありません。
なんて言ったって組織に部長は1人ですから。
また、部長には管理能力もちろん、指導者として教育もしないといけません。
さらには研究も成果を出さないといけないと、仕事が盛りだくさんの割に合わない役職です。

単純に1000万プレイヤーを目指すのであれば部長職にのし上がるのはオススメできません。

手当がない

薬局勤務ですと3年目で管理薬剤師になって手当がつくでしょう。
さらには認定資格を取ることで資格手当がついたり。
住宅手当も病院のそれとは補助金額がだいぶ違います。

まして、地方への全国転勤となると手当は破格になります。
住宅・光熱費すべて会社負担とか。

地方と言ってもポツンと一軒家みたな場所ではありません。
大都会ではないというだけで、普通に娯楽施設もあるでしょう。

手当を新たに付けてもらうには相当な努力が必要になります。
まず自分の役職が高くないと話ができません。
さらには病院経営陣と交渉できるくらいコミュニケーションが取れないと、
いけません。
これだけ聞いたらほぼ無理なのはわかるでしょう。

つまり無理なのです。

実習費用が病院回収

学生実習を受け入れている病院は多いと思います。
学生1人あたり数十万円の費用を薬剤部は受け取れます。
これを病院本部が全て回収するかor薬剤部として回収できるか?
薬剤部の懐が大きく変わるのでこの差は大きいです。

実習費用を薬剤部で回収できると薬剤師への還元がされます。
病院では出してくれないけど、必要な物品に対しての費用。
例)共有のお茶代、被服、靴、学会費用、講習会費用などなど

特に学会費用は認定資格の維持において絶対に欠かせないお金になります。
複数の資格を持つとお金は余計にかかります。
1つの資格を維持するにあたり年間1−2万円(学会参加費+年会費+講習会費)はかかります。

④勉強ができない

学生のとき僕は勘違いをしていました。
病院にいれば多くの勉強ができると。
確かに学生の時は色々な病棟や基本的な調剤のほか、院内製剤やTPNと様々なことを勉強できました。
ですが、実際に職員になると日常業務がとんでもなく多いし、雑務もあるしで勉強は進みませんでした。

勉強する暇がない

とにかく病院はやることがたくさんあります。
病棟業務加算を取っている病院は、なおのこと時間がなくなります。
忙殺されて勉強できない→いつまでたっても成長できないのはまずいです。

それは今後転職するかもしれない上で、キャリアが形成されていないままということ。
薬剤師という職能を発揮するには日々の勉強は本当に大事です。
少しずつですが勉強している人とは差がでます。
そして10年もすれば、それは大きな差になってしまいます。

これは職場を見渡すと一発でバレます。
なんとなく日々の業務をこなすだけで勉強していない人は発言にアカデミックなところがありません。
どうでもいいマニュアルの隅を突くような指摘だけしてきます。
(計数調剤の数え間違えや取り間違えなどなど。)
これらは医療安全上、大事なことですが薬剤師でなくても解決できてしまいます。
それこそ機械化、AIへの代替で薬剤師の手足の代わりとなるでしょうし。
超正確にこなしてくれるでしょう。

今後キャリアアップで必要なのは機械より正確な手さばきではないことは明確です。
薬剤師の脳みそじゃないと解決できない問題は多々あります。
それらを解決する上で知識は必要となるのです。

勉強時間がないのは=自分の時間が不足している証拠です。
まずは仕事量を見直しましょう。
またスキマ時間を活用してください。
通勤時間寝てるだけなんて勿体ないですよ。
昼休みの10分や20分、1人になって読書なんかもありです。

僕のおすすめは1週間を学校みたいにオリジナル時間割で過ごすことです。

具体的には平日を4分割、土日を3分割にします。
○平日は朝活・通勤行き&帰り・帰宅後の夜
○土日は午前・午後・夜

これらの時間をうまく活用すると勉強時間を捻出することができますのでオススメです。

1週間26分割は以下の書籍を参考にしています。

物事を教えてくれない

オーベンの存在は非常に大きいです。
あなたの将来に関わるレベルです。

オーベン

オーベンとは指導してくれる先輩のことです。
逆はネーベンになります。

レジデントといった研修目的の就職では、専任オーベンがつくことがありますが、
正職員だとそうもいかないのが現状です。
昭和の育成方法は「俺の背中をみろ!」なのです。
20年、30年クラスの先輩薬剤師がよくこんなことを言います。
「今の子は恵まれているよ、昔はこんな親切丁寧に教えてくれなかったからね!」

でもそれはあくまで昔の育成方法です。
時は令和。仕事内容も時代も大きく変化しています。

部内でオーベンが付いていない人はぜひ自分から見つけてください。
組織の2割はハイパフォーマーと呼ばれる神がかった先輩がいます。
ちなみに残り6割は凡人、2割は使えない人です。

神がかった先輩は指導を必要とする後輩をないがしろにはしません。
残念ながら、そんな先輩が存在しません!という人は、外部に目を向けてください。
Twitterでも学会でも講演会でも何でも良いです。
ありとあらゆる院外の人と繋がっておくのは得策です。

若いうちの人脈から転職や仕事の依頼が後々入ってくることがあります。

⑤放任されている

前項と少し重複しますが、こちらは完全放置。
無責任な職場です。

頼れる先輩がいるけど忙しい

前項でもありましたが、頼れる先輩をまずは見つけましょう。
2割のハイパフォーマーです。
しかし、こちらの2割の方たちは仕事がとにかく忙しい。
仕事ができる人には仕事が舞い込みやすいのです。

人間出来ている人ならば、忙しい中でも笑顔で対応してくれますし、後輩教育にも
力を入れてくれます。
でもそんな人は僅かです。
大概は自分のオーバーワークをこなすのに精一杯です。

部内に神薬剤師がいたら、まずは仕事の忙しさぶりを把握してください。
そして自分もその先輩の仕事を一緒に引き受けましょう。
役に立てるかなんて考えなくて良いのです。
恩を売ることで、先輩もしっかり教育しないといけない気になってくるので。

加えて、神薬剤師の仕事は高度な仕事が多いです。本当に薬剤師でなくてはできないことを
共有できると自分の成長にも繋がります。
「若手なのになんでそんな難しいこと知ってるの?」と後々言われたりしますよ。

若いのに責任を負わされる

薬剤師という国家資格を取得できたからには責任が生じます。
何か自分が過誤を起こせば、印鑑を押した薬剤師の責任になります。
それが国家資格の重さなので当然な話ですが。

1年目から全責任を押し付けるのは、かなり無責任な組織です。
国試合格と臨床で仕事をするのとは全く意味合いが異なります。

病棟担当になったから病棟での責任は全て君ね!なんて言われても
知らないことのほうが多いので無理に決まっています。

だからと言って責任放棄もNGです。
仕事の責任は原則部署長が最終的には取ることが常識です。
そのための責任者ですから。
部下を守ってくれない責任者なら、そこに居る価値は少ないでしょう。

⑥部内マイナールール

薬剤部内だけで定められたマイナールールが多々あるところは危険です。
過去に問題があって、それらのルールが追加されているからです。

薬剤部費用

毎月数千円を徴収されることがあります。
ただでさえ少ない給料なのに、さらに毎月のように徴収。
慶弔費や共有のお茶・お菓子代などなど。
自分が下っ端のときは従うしかありません。
改革するには全員の同意とある程度の地位が必要になります。

不要な報告

働きはじめは、多くのライフイベントはありませんが、
30代になると結婚や出産などと多くのイベントが集中します。
その都度、部内全体へ報告。夏休みの取得するときも報告。
自分の健康状態も報告などなど。
プライバシーを完全公開するのは気持ちがいいものではありません。

言いたくないことはハッキリ言わなくて良いと思います。
彼氏彼女の話題は現代においてセクハラに該当してきます。

⑦部長が絶対

部長は絶対的権限なのは原則なのですが、誰も意見ができなかったり
部長のみが平等な休みのとり方じゃなかったりと特別扱いすぎるのも問題です。

誰も部長に逆らえない

部長職は大事な命令を下す代わりに何重大なイベントが起きた際は退任という名の責任を負わなければ成り立ちません。
この時、部員の意見がしっかり反映されるかが肝になります。
部内には部長以外に管理職が複数人にわたり存在します。
それらの人たちが部長に意見を進言できるか?

薬剤部長というのはなぜか医師と異なり、現場に出ることが多くないのが現状です。
医師は部長クラスであっても手術はするし(むしろ先頭に立って手術する)、当直も勤務シフトに組まれていることがあります。

なのに薬剤部の部長は調剤もしません。当直もしません。
そしてそんな人が現場の意見も顧みず新たな業務命令を下すようなら現場は混乱します。
またキャパオーバーになる可能性もあるでしょう。

この対策としては個人でどうにかレベルではありません。
しかし見極めることはできます。
それはナンバー2である副部長がどの程度、部長と渡り合えるか?
副部長が部長に対して全く意見ガン無視では、その組織は部長の独裁間違いなしです。
そしてその組織は永遠に部長が独裁政権を握ることになるでしょう。
なぜか?→ナンバー2もそう育てられるからです。

部長だけ自由

部長になると外部講師や学会のオーガナイザーなど様々な外部の仕事が増えます。
そのため出張もあるでしょう。
だからといって、休みを直前に変更したり休みの日に突然出勤して代休をいきなり違う日に付けるのは平等ではありません。
同じ勤務をしている以上、全ては平等であるべきと僕は考えます。

まとめ

まとめ

病院薬剤師の苦悩とその対策について書いてみました。
細かい所を指摘したらキリがないのですが、対策としては自分が動くしかないのです。
動いて内部を変えるかor動いて別施設へ転職するか。
労力としてはかなりのものですが、成果は大きいでしょう。

もしもこの記事を呼んでも悩みが消えなかったり、モヤモヤが残ったらぜひ相談してください。DMでもリプでもお気軽にどうぞ!