メンタルへの漢方

柴胡加竜骨牡蛎湯はイライラや不安といった精神症状に

こんにちわ、りんりんです。
柴胡剤がマイブームなので、今回もまた柴胡剤。
同じような系統と思われがちですが、適応が全く違うので面白いですね。

まずは適応です。どんな症状に使えるでしょうか?

<適応>添付文書を少し簡略化しました。

症状

精神不安や不眠、イライラといった精神症状
証は中~実証胸脇苦満があり気の異常がある状態。

具体的な病名

高血圧症、動脈硬化症、慢性腎臓病、神経衰弱症、神経性心悸亢進症、てんかん、ヒステリー、
小児夜啼症、陰萎

構成生薬を紐解いてみます。

生薬名読み組成量薬能
柴胡サイコ5.0 g清熱・疏肝
半夏ハンゲ4.0 g理気・制吐
桂皮ケイヒ3.0 g温め
茯苓ブクリョウ3.0 g安神
黄芩オウゴン2.5 g清熱・疏肝
大棗タイソウ2.5 g補気
人参ニンジン2.5 g補気
牡蛎ボレイ2.5 g安神
竜骨リュウコツ2.5 g安神
生姜ショウキョウ1.0 g理気・制吐
ツムラ柴胡加竜骨牡蛎湯 7.5 g中

小柴胡湯に安神作用の生薬である牡蛎・竜骨・茯苓と甘草を加えると今回の漢方になります。

味やにおいなどといった性状

味:わずかに苦い
におい:漢方特有のにおい
添加物:ステアリン酸Mg、乳糖、ショ糖

漢方でいう苦みは心に作用し、熱を取り去る効果があります。
劇苦の生薬はないので、そこまで飲みにくい漢方ではないと言えます。
においは生薬特有のものです。漢方って感じがしますね。
添加物には乳糖が入っているので乳糖不耐症の方は注意です。

生薬の薬能

柴胡と言ったら胸脇苦満
そしてこの胸脇苦満は横隔膜周囲の炎症や精神症状の象徴とされます。
今回は精神症状に特化した漢方なのでそちらを見ていきましょう。
<清熱・疏肝>
キー生薬である柴胡は肝の清熱と疏肝作用を持ちます。
清熱は炎症を緩和してくれると想像がつきますが、疏肝は少しわかりずらいですね。

肝気鬱結(かんきうっけつ)
簡単にいうと精神症状の改善につながります。
肝に溜まった気を流してやることで、気の停滞を解除してくれます。
これにより精神的ストレスが和らぎます。
気の停滞は熱を持つこともあるでしょう。
清熱作用はここにも関与してきます。

<安神>
イライラやドキドキといった精神症状に効果的です。
疏肝も同様の作用がありますが、肝に限局したものですのでこちらのほうが大雑把になります。
ダブルパンチで精神症状に効果を発揮するのが柴胡加竜骨牡蛎湯なのです。

実際どうやって使うの

nomikata

精神症状

小柴胡湯に近い構成生薬ですが、効能は精神症状にあります。
不眠や動悸や不安、イライラ。
中年女性で実証タイプにぴったりな漢方になります。
大事な使い分けとしてはその精神症状の起因となるものが何か?
肝自体の失調なのか?気逆?気虚?
今回のような気鬱による精神症状には柴胡加竜骨牡蛎湯が適応となります。

陰萎(いんい)

男性の性機能の低下のことを陰萎と言います。
加齢によるものもあれば、不安といった精神症状が原因となることもあります。
適応の証は実証タイプになるので虚証の方は桂枝加竜骨牡蛎湯をオススメします。

副作用

risk
注意

・間質性肺炎
・肝障害

どちらも柴胡由来の副作用になります。
熱が出て咳が止まらない場合は薬剤師に相談してください。

まとめ

まとめ
  • 柴胡加竜骨牡蛎湯は胸脇苦満に
  • 実証タイプの精神症状に
  • 中年の不安がある実証タイプの女性に効果大
  • 陰萎にも有効

柴胡剤は幅広いですね~。
小柴胡湯にかなり近い方剤なので熱風邪にも効いてくれるかもしれませんが適応は精神症状なのでご注意を。
何度も書きますが柴胡剤のポイントは胸脇苦満!
是非セルフチェックしてみてくださいね。
では今回はこのへんで~!