こんにちわ、りんりんです。
サラシアという名前を聞いたことがありますか?
血糖値に効くと巷で噂になっている成分です。
お茶やサプリメントなど様々な形で一般販売されています。
もちろん通販でも購入できます。
でも薬ではないのです。
そんなサラシアを漢方の観点から解説していこうと思います。
サラシアは血糖値を下げる?

サラシアに含まれる有効成分である
「サラシノール」・「コタラノール」は西洋医薬品でいう
α-グルコシダーゼ阻害作用が確認されています。
α-GI阻害作用
このα-グルコシダーゼ阻害をすることで糖の吸収が緩やかになり、急激な血糖上昇を防ぐのです。
(詳細なメカニズは省きました)
なので正確には血糖値を下げるというよりは、急激に上げるのを阻止すると言えます。
下げるというのは言い過ぎです。
サラシアの研究は2000年頃から既に行われています。
Salacinol~(in vivo) were found to be more potent than that of acarbose, a commercial α-glucosidase inhibitor.
Absolute Stereostructure of Potent α-Glucosidase Inhibitor, Salacinol, with Unique Thiosugar Sulfonium Sulfate Inner Salt Structure from Salacia reticulata Yoshikawa.M et al (2002)
上記論文ではサラシアの成分であるサラシノールがマウスの実験においてアカルボースよりα-GI阻害作用が強かったことを発表しています。
効果的に使うには
西洋薬でいうα-GIは用法が決まっています。
「食直前」
これは薬の性質上=食事による血糖値上昇を抑制するという機序からきます。
サラシアもα-GIと同じ性質と考えると、
「食直前」が効果的と考えます。
そもそも何もの?

サラシアは日本に元々ある植物ではありません。
東南アジア系のアーユルヴェーダという伝統医学で用いられた生薬です。
今でこそ血糖値改善を目的に使われていますが、
アーユルヴェーダでは糖尿病の他、抗炎症作用も期待されています。
薬にないのはなぜ

さてここまで記事を読んでいると、
「サプリで買うぐらいなら医薬品で欲しい」と思いませんか?
医薬品には残念ながら市場にありません。その理由を紐解いていきましょう。
安定供給
医薬品として一番困るのは供給されなくなったときです。
もしもその薬の代替がないなんてことになると非常に困ります。
サラシアの原産は東南アジアです。
日本では取れず化学合成も難しい成分でもあります。
コスパ
化学合成ができないとなると、あとは輸入するしかありません。
漢方も同様ですが、これらの生薬というものは、ほぼほぼ輸入に頼っています。
それだけ輸送費や加工費などの手間がかかってしまうのです。
そしてその費用をペイできるだけの価格にできるかと言われると否です。
すでにα-GIの西洋薬はいくつも市場に出ています。
抗がん剤や抗菌薬であればその価値は高く付くでしょうが、
残念ながらα-GIにはそこまで値段が付かないのです。
治験
日本で医薬品を新規に使うとなる上で通らなくてはいけないのが、
この治験。
相当な時間と費用がかかります。
メーカーにとって一番ネックなのはこれでしょう。
前項でもありましたが、既に似たようなタイプの薬がある中でサラシアをそこまで医薬品化したいかと言われたら、しないでしょう。
まとめ

サラシアについて少し書いてみました。
サプリやお茶、色々なメーカーから販売されています。
1つ言えることは、確実な効果を得たいのであれば医薬品を処方してもらうことです。
サラシアを使ったからと言って、糖尿病が治るわけではありません。
あくまで補助的にご使用下さい。
ではでは~