病院薬剤師

失敗しない病院の選び方

就職は定年退職するまで自分の人生の多くを捧げることになります。
その病院に自分の時間を費やす価値があるのか。
自分で判断し入職を決意しなければいけません。そのため多くの人は悩みます。
具体的には・・・

・自分にとっての良い病院とは?
・ハズレだとしてもすぐ転職できる?
・病院薬剤師としてついていける?
・併願でも良いのかな?
・人間関係大丈夫かな?

これらは就職試験の前には必ず解消しておきたい不安です。

迷ってしまう

病院選びは慎重に!!

不安が足かせになって集中できず本来の力が発揮できないのは本末転倒です。
この記事がぜひ悩めるあなたの解決策になることを願います。
そしてなりましょう!病院薬剤師に!

この記事を読むと

・良い病院がわかる!
・病院薬剤部の内部事情がわかる!
・ありがちな人間関係がわかる!
・病院での立ち振舞かたがわかる!

良い病院の条件とは

高給与とノー残業は省きます。
あえて病院薬剤部ならではの話をここではしていきます。

薬剤師への業務補助が整っている

薬剤師には多くの臨床業務の他、事務的な処理も多々あります。
そのような仕事を薬剤師以外の助手さんがお手伝いしてくれると助かります。
薬剤部の規模や病院がどれだけお金を出してくれるかによって大幅に変わります。
助手さんに任せられる仕事も薬剤部によってはマチマチです。
具体的にはこんなことを手伝ってもらいます。

・薬の郵送処理
・半錠の余製
・シュレッダー処理
・ハンディを用いたピッキング
・散剤の自動分包セット
・受付窓口
・配薬セットの下準備
・書類整理
・部内清掃
・文房具やお茶の買い出し
・テプラでネームシールの作成

ありとあらゆる、薬剤師免許がなくてもできる仕事をお願いしています。
業務の幅は広いほうが良いですし、人数も多いほうが薬剤師の仕事は減り臨床へ集中することができます。

費用補助

薬剤師は仕事をするうえで何かとお金がかかります。
必須と準必須で分けてみました。

これらの費用を薬剤部でどれだけ負担してくれるかが問題です。
準必須のところまで全てカバーしてくれている薬剤部は優良でしょう。
特に複数認定資格を持つような薬剤師は費用が重なりますのでありがたい話しです。

教育体制が手厚い

レジデントと正職員で分けて考えました。
これは採用区分が全く変わってきます。

レジデントの教育

最近ではレジデント制度を取り入れる病院が増えてきました。
レジデントであれば、研修カリキュラムがしっかりあって当然と思いがちですが、
現実問題、その制度が整備されておらず結局正職員と変わらないじゃん!
ってなことにもなっている病院があります。

研修カリキュラムの良し悪しは外部の人間が評価することはできません。
まして、臨床現場を知らない薬学生なら尚の事わからないでしょう。

知り合いが該当の病院で勤務している場合は、連絡してどんなレジデント研修を行っているか必ず聞いてみましょう。
現場で働いている人ほど信頼性が高い情報はありません。

また、日本薬剤師レジデント制度研究会という組織があります。
昔からレジデント制度を取り入れていた病院が名を連ねています。
病院の種類は民官関係なく有名な病院ばかりです。
現状の募集施設一覧もあるため参考にしてみてください。

正職員の教育

レジデントと決定的に違います。
正職員は病院に利益をもたらすために雇われたサラリーマンです。
そのため教育は病院利益と同時にされます。
ひどい所であれば、教育はなし。でも利益(指導件数は増やす)は取ってくる。
といった放任方針があるような所もあります。

回転数が高く、簡潔なパスであれば、そこまで薬学的な勉強はしなくても指導はできるでしょう。
しかしそのパスを数千件指導したところで薬剤師としての能力は成長しません。

正職員の場合は少ない自分の時間を使って勉強しないと成長できません。

部員の助け合い

コロナは良い意味で部内の繋がりを明るみにしてくれました。
助け合いを感じるようになったのは、コロナで出勤停止になった部員の代行です。

病院薬剤師は夜勤や日曜日など、1人で薬剤部の仕事をすることがあります。
当番の人がコロナになってしまったら交代するしかありません。
そんなピンチのときに、我先に手を挙げて交代する人はいますか?

自分がいつ同じ状況になるかはわかりません。
同じ部署で働いていれば全員がお互い様になるのです。
他の部員が損して、自分だけが得する状況はいつかしっぺ返しがきます。

どうしても外せない予定があるときは仕方ありません。
それ以外のリスケ出来る可能性があるならば手を挙げるのが理想です。

問題はこれらを外部の人間がどうやって知るか?
見学会で現場の薬剤師に聞いたり、知り合いに直接聞くしかないでしょう。
webや求人案内にこのような情報は載っていません。

頼れる先輩

学位や専門薬剤師(認定薬剤師より上位)を持っている薬剤師はとても頼りになります。
っと言いたい所ですが。
知識を持っていても、それを

○有効活用できているか?
○後輩育成に活かせているか?


は、その人の人間性や考え方によって大きく異なります。
認定や学位を取ってゴールという考えの人では、後輩の教育や医療発展のための研究はやらないでしょう。
一方、認定や学位を取ったからこそ、先導を切って部内や同一エリアの同じ意思を持つ人たちで盛り上げていかないと!という考えをお持ちの人は熱心に指導してくれるでしょう。

頼れる部長

先輩とはあえて別項目にしました。
部長は部内における最高権限者です。
人事や部内の方針などあらゆる決定権があるのです。
部内の和を乱すものが存在すれば、ときには排除しなければいけないでしょう。

そのような大胆な決定が下せる人がリーダーになるべきなのです。
ですが、病院によっては年功序列でリーダーの素質がないにも関わらず、部長になってしまうような人もいます。
そんな部長だと、筋が通っていない命令を下したり、後輩の相談に乗れず意見も全く通らないなど悪循環が生み出されてしまうのです。

部長と部員の距離感はある程度はキープする必要があります。
しかし距離が遠すぎたり話すだけで緊張するような部長にあなたは相談できますか?

部内で嫌なことがあったときに対処ができる最高権限者は部長です。
構えずに話せて頼れる部長というのは最高の上司ではないでしょうか。

多職種の距離感

小さい病院なら他の職種とも距離が近いよ!
と言われがちですが、これは嘘です。

千床規模の大病院であっても医局の忘年会やイベントで多職種と仕事以外で顔を合わせて食事することは多々あります。
要は薬剤部がどれだけ意識して他の部署と連携を取れているかの問題なのです。

MEさんと透析の勉強会を企画したり、栄養士さんに経腸栄養の相談したりと患者さんを通して様々な関わり合いが病院にはあります。

部長の方針で薬剤部だけが良ければなんていう考えは言語道断です。
病院から浮いてしまいます。
薬剤師は医師と看護師とで働いているのではありません。
多くの職種とコミュニケーションをはかることは、良質な医療を提供するのに必須です。

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薬薬連携

院外も忘れてはいけません。
病院前には薬局が多く立ち並びます。
日頃の院外処方せんにおける疑義照会はうまく連携ができているか?
例えば、簡易的な疑義であればプロトコール化されて業務の効率化がされているなど

定期的な連携会議と言う名の勉強会も大切です。
疑義照会で電話やFAXだけでは相手の顔が見えません。
僕たちは機械相手に仕事をしているわけではなく、人間同士で仕事をしています。
顔が見えていないことで、横柄な態度を取っていませんか?

うまく薬剤師同士で連携することで良質な医療を提供できることはもちろん、
研究の幅も広がります。

併願可

就職のときに困るのがこれです。
併願可と明記してあれば、間違いないです。
しかし明記していない時は後々トラブルになる可能性もあります。
病院としては貴重な人材かつ、1度決めた就職試験を再度やりなおしたくないのもあり、
原則単願です。
就職試験において単願は、法的拘束を全くもってません。
なので、いくらでも蹴って良いです!と思いがちですが、

あなたの後に続く後輩のこと、今後のあなた自身のことを考えてみてください。
単願なのに内定辞退された場合、推薦書を出した教員へクレームが入ります。
大学への信頼が落ちますので来年度の募集は大学名で不利になる可能性があります。

また、あなたも同じ病院薬剤師になった場合、内定辞退した人として記憶されます。
病院薬剤師の部長クラスは全国規模で情報共有しています。
特に大病院になれば顕著です。

「あの子うちを蹴ってそっち入ったんだよ〜」
「え?そうなの!?そんな人間なのか〜」
と言った具合です。
狭い業界なのですぐに知れ渡ってしまいます。

試験において併願の旨が明記されていないときは必ず確認しましょう。
単願のみですと言われたらそのようなルールだと思いましょう。

そもそも病院ならどこでも良いやの精神では動機が薄くて落とされてしまう可能性があります。

一般的には下記のように考えられています。
関東圏では併願不可
関西圏では併願可
就職希望先が他県のときは注意しましょう。

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ありがちな部内の人間関係

部内の人間関係を深く知ることは難しいです。
数年働いてみて、全体像が把握できてから初めて人間関係が見えてきます。
事前に知るには余程信頼できる知人がその薬剤部に居ない限りは教えてもらえないでしょう。

お局さん

残念なことにどこの部にも必ず存在します。
仕事は確かにできるかもしれません。
プライドが高く、他人に対して非常に厳しい人です。
そして自分が矛盾していることに気が付かず、同僚からは深入りされないのです。

外部から見て明らかなパワーバランスだったり、見るからにお局感が漂っている場合は注意です。

セクハラおじさん

40−50代の男性薬剤師に多い傾向です。
お気に入りの若手女性薬剤師にだけ話しかける。
薬学的な意義のある指導ならまだしも(でもお気に入りだけにはだめ)、仕事の邪魔をしてなんでもないプライベートなことを根掘り葉掘り聞くのは完全にセクハラです。
陰で気持ち悪がられていることに気が付かないという点からもタチが悪い。

言動だけではなく、髪の毛や身体を触ったりしたら一発アウトです。
令和の時代にはそのような行為は通用しません。

陰キャ

僕も人見知りなので大きく否定はできませんが、
仕事上のコミュニケーションが取れないのは大問題です。
以下に注目してみてください

・挨拶ができない
・理解できないくらい早口すぎる
・声が小さすぎる
・ものに当たる
・髪型・服装の乱れ

そんな薬剤師いないでしょ!と思いました?
これらは僕が今まで見たことのある実際の病院薬剤師です。

陰キャであっても仕事としてしっかりコミュニケーションが取れなければ同僚として一緒に仕事をするのは大変なのは容易に想像がつきます。

入職して失敗したと感じたら

自分の中でよく吟味し、良い病院だと思ったのに実際は違かった!という場合。
どのような対処をすれば良いでしょうか。

アフターフォローは?

入職してから頼りにしようとした人が退職し、サポート体制が皆無になったとき。
これは想定外の出来事ですね。
まずは部内での関係構築が優先です。その中で頼れる人を探しましょう。
もちろん業務に慣れて早く職場の使える人間にならなければいけません。
入職して初めは一番たいへんな時期です。

自分の意識改革も必要になります。
定時になって帰っていいよ!と言われてすぐ帰っていませんか?
残業代が出なくても、早く職場に慣れる努力を惜しんではいけません。
具体的には業務後に自分が今後任せられるであろう仕事の予習をしたり、
部内の残務を少し受け持ったりなど。
仕事はいくらでもあるはずです。

特に中途で入職した場合は、即戦力を求められています。
帰っていいよで帰るのは、最悪やる気がないと捉えられてしまいます。

身体をしっかり休める

入職したら最後、馬車馬のごとく働かされる職場だと先行きが不安になります。
産休や育休など有給を部員が取りやすいのか。
休暇を取得する過程が非常に難解だと誰も休みが取れなくなってしまいますね。

取るべき休みはしっかり取りましょう。
特に環境が変わってすぐのときは身体に大きなストレスが生じます。
がむしゃらに働くのも大切ですが、心身の健康のためにも適度に休みを取ってください。

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まとめ

まとめ

せっかく入職・転職するのであれば、条件のよい病院に入りたいですよね。
世間一派的な価値観+自分の価値観から見て、最良の病院を選んでください。
全ての条件が揃った病院は絶対にありません。
新しく入職・転職して数年働けば、新たな不満や悩みは出てくるものです。
その時までに上手く対処する方法や人望を築いておくと、その後も安定的な働き方ができるでしょう。